2匹の犬の里親日記

2018年戌年の今年、我が家にやってきた保護犬2匹との日々を綴る日記です。

兄弟犬を引き取る決断

ラフは3人兄弟。とても可愛い仔犬たち、募集してすぐに3匹とも里親候補が決まりました。まずはじめに茶色のオスの仔犬が譲渡されました。

残る2匹、我が家ともう一つのお宅は同じ関東地方、スケジュールの都合から、面接は3週間後となりました。大阪から来られるので一度で済むよう、同じ日に2件面接となりました。

でもその日になってみると、我が家の面接だけになった様子。あれ?と思っていると、嫌な予感がしたのでお断りしたんです、と。

里親の申し込みから、何度となくやりとりをしていくわけですが、その過程で少しでも不安を感じたらその先に話を進めないそうです。それは、その犬の幸せのため、幸せが確信できなければ譲渡しない。

そうなると再募集となりますが、ラフと兄弟犬はすでに面接まで3週間を経ていたので募集した頃の体ではない。まだまだ仔犬だけど大きくなってる。成長期に入ってます。

再募集になったと聞いてから、我が家はその子のその後をずっと気にかけてきました。

というのも、初めて里親の問い合わせをしてラフを希望したとき、1番はじめに譲渡されたオス犬が1番人気で決まっていて、残りのオス、メスが1匹ずつ、我が家と同じくメス犬を他の方も希望していました。

それで、もう1匹のオス犬ではダメですか?と聞かれました。息子はどっちでも飼えるならいいよ!と言いましたが、みんなで初めに決めた女の子でお願いしたところ、飼育経験などの条件からうちにラフが来るようにしてくれたのです。 

なので、息子は、もしかしたらうちに来ていたかもしれないオス犬の里親が決まらないことを、とても気にしていました。

ラフと同じように幸せになってほしい。

しかし、その後その兄弟犬はなかなか良いご縁に巡り会えず…ドタキャンが続いたり、譲渡の日取りまで決まっていたのに、ほかに募集した仔犬と変えてほしいと言われたり…。成長期に入っていたので、募集し始めの頃の仔犬ではないことも影響していたかもしれません。保護されている方もやりきれない、そんな想いでいらっしゃいました。

そのことを家で話していたとき、息子が

「なら、うちに来れば良いよ」

と。折しも、息子の誕生日まで数日、という日でした。

思いつきで言っているのか、はじめは真意をはかりかねましたが、意外なほどに息子の意思はかたかったです。

いい加減な気持ちの里親にまた出会ってしまったら、幸せになれない、うちなら幸せにしてあげられる、と。

とは言え、2匹も責任をもって飼うことができるのか、散歩に食事、予防接種、その他のお世話等々…その犬の生涯をともにすることに覚悟を決めるのは簡単なことではありません。責任を持とうとすればするほど、本当にできるのか、自問自答でした。

だって、どんなに子供がかわいがっても、お世話の多くは大人、特に私がやることになるだろうことは、自分の子供の頃の経験からも感じていました。

考えても考えても不安ばかり。

でも、幸せのチャンスをなかなか掴めなかった兄弟犬のことを思うと、手を挙げずにはいられませんでした。

それに、ラフがうちの環境に慣れてきて、トイレトレーニングもほぼ終わり、私たちに心の余裕が生まれたタイミングであったことも良かったと思います。

主人とも話し、飼うことを決め団体の方に電話をするととても喜んでくださり、保護されている方も、本当に本当に、喜んでくれました。

そのやりとりのなかで、行く末を心配する気持ち、そしてこれからの幸せを願って里子にだす心境を知り、里親が見つかる間までとはいえ、心から可愛がられていたんだなと感じました。

受け入れが決まると、空輸のスケジュール。忙しいはずなのに、こちらの希望を叶えてくださり、息子の誕生日の前日に我が家に来ることになりました。

羽田へのお迎えは、もう慣れたものです。でもドキドキは変わらない。

それにしても、みたことのある写真は募集の頃の写真だけ。さらに成長してるのでしょうけど…ラフの兄弟だし、と安心感がどこかありましたし、どんな子でも受け入れると心に決めていました。